ビビディ・バビディ・ブティック、写真は僕が撮ることにした

9月で4歳になった娘の誕生日プレゼントに、東京ディズニーランドホテルの「ビビディ・バビディ・ブティック」へ行ってきた。朝8時45分の回。娘が選んだのはエルサだった。

予約を取ったのは妻だ。しかもただ取ったんじゃなくて、早朝の枠を狙って押さえてくれた。終わったらその足でパークに入りたかったからだ。

我が家が予約したのは、スタジオ撮影(プリンセスフォト)の付いていないコース。サロンの中は自分で撮影できるので、写真は僕が撮ることにした。帰ってきたいま、その選択でよかったと思っている。

ビビディ・バビディ・ブティック(東京ディズニーランドホテル)の入口

先に、要点だけ

調べるのに時間がかかったことを、最初にまとめておく。

  • 場所は2か所。 東京ディズニーランドホテル店(コース3つ)と、東京ディズニーランド・ワールドバザール店(家族写真つきを含む4つ)
  • 対象は3歳〜小学6年生。 保護者の同伴が必要
  • ランドホテル店の料金(通常ドレスの場合):スタジオ撮影つき37,950円/撮影なし29,150円/ドレスなし9,350円
  • アナとエルサはプレミアムドレスしかない。 この2人を選ぶと、上の金額が撮影つき63,800円/撮影なし55,000円に変わる
  • ドレスのサイズは身長が基準。 当日その場で相談して変更できる
  • サロンの中は写真も動画も撮影できる。 コースを問わず、変身していく過程は自分で残せる。手元が写るように動画を撮っておくと、髪型を後日アレンジするときの参考になる
  • ただしスタジオ撮影だけは自分では代われない。 あの1枚が欲しいならプリンセスフォトつきのコースを選ぶ
  • ドレスとシューズは持ち帰れる。 その日だけの貸衣装ではない
  • 予約はオンラインのみ。 電話では受け付けていない。お申込金は5,000円

※ここに書いた料金・仕様は、2026年9月9日時点で公式サイトに掲載されていたものです。公式サイトにも「デザインおよび価格等は、予告なく変更になる場合があります」とあるので、予約の前に公式サイトで最新の情報を確認してください。

ここから先は、我が家がどう選んで、実際どうだったかの話になる。

1. サロンは2か所ある。ホテル側とパーク側で違う

予約を調べはじめて最初につまずいたのがここだった。ビビディ・バビディ・ブティックは、名前が同じ店舗が2つある。

  • ビビディ・バビディ・ブティック(東京ディズニーランドホテル) ← 今回行ったのはこっち
  • ビビディ・バビディ・ブティック(東京ディズニーランド・ワールドバザール)

ホテル側はパークのチケットがなくても行ける。ワールドバザール側はパークの中にあるので入園が必要だ。しかも公式サイトには、ワールドバザール店を予約してもパークの入園は保証されないと書いてある。パークチケットは別に用意しておく必要がある。

コースの種類も料金も微妙に違う。予約画面でどちらの店舗を見ているのか、僕は最初あやふやなまま進んでいた。

ドレスのラインナップもわずかに違って、「オーロラ」だけはワールドバザール店の限定になっている。逆に言うと、それ以外のドレスはどちらでも選べる。エルサもホテル側で問題なく選べた。

予約はオンラインのみで、電話では受け付けていない。申し込みの時点でお申込金5,000円がかかる(キャンセルの扱いは6章に書いた)。

2. コースは3つ。我が家は撮影の付かない「キャリッジコース」にした

東京ディズニーランドホテル店のコースは3種類。※印はプレミアムドレスを選んだときの金額だ。

コース 含まれるもの 料金 所要時間
キャッスルコース ドレス&シューズ/ヘアメイク/メイクアップ/キッズ用マニキュア/プリンセスフォト 37,950円(※63,800円) 約75分
キャリッジコース ドレス&シューズ/ヘアメイク/メイクアップ/キッズ用マニキュア 29,150円(※55,000円) 約45分
クラウンコース ヘアメイク/メイクアップ/キッズ用マニキュア(ドレスなし) 9,350円 約30分

金額はすべて税込。2026年9月9日に公式サイトで確認した時点のものなので、予約の前にあらためて公式サイトを見てほしい。

なお、アナとエルサはプレミアムドレスしか用意がない。この2人を選ぶと、自動的に※の方の金額になる。詳しくは5章に書いた。

違いは「プリンセスフォト」が付くかどうか。スタジオできれいに撮ってもらって、台紙付きのアルバムがもらえるやつだ。何枚もらえるのかは、申し込んでいないので分からない。 ここが気になる人は予約時に確認してほしい。

僕たちはキャリッジコースにした。理由は3つある。

アルバムの置き場所に困る。 家に増えていく一方のものを、ここでもうひとつ増やす判断ができなかった。完全に個人的な理由だ。

早くパークに入りたかった。 キャッスルとキャリッジで所要時間が30分違う。朝いちの30分は大きい。

そして金額。 スタジオ撮影が付くと8,800円上がる。我が家にとっては、そこが分かれ目だった。

このうえで、変身していく過程は自分で撮るつもりでいた。スタジオの1枚は手に入らないけれど、記録がまったく残らないわけじゃない。 そう思えたことが、決めるときの後押しになった。

ちなみに同じ時間帯にいたご家族も、見た感じキャリッジの方が多かった。早朝の回だから入園を急いでいるのかもしれない——とは思ったけれど、これは僕がそう感じただけで確かめたわけではない。

なお、ワールドバザール店にはこの3つに加えて、家族写真まで付く「キングダムコース」(40,150円/※66,000円、約85分)がある。家族写真もまとめて残したいなら、そちらを検討する手もある。

3. サロンの中は撮影OK。変身の過程そのものが撮れる

ここが今回いちばん伝えたいところだ。

ビビディ・バビディ・ブティックのサロン内は、写真も動画も撮影できる。

これはコースに関係ない。プリンセスフォトを付けている人も、付けていない人も、変身していく過程は自分のカメラで撮れる。 髪をセットしてもらっている途中、鏡を見て固まっている顔、ドレスに袖を通す瞬間。魔法にかかっていく時間そのものだ。

コースによって差が出るのは、そのあとのスタジオ撮影の方だ。そしてここは、はっきり書いておきたい。

スタジオ撮影は、どれだけいいカメラを持っていても自分では代われない。 あの場所であの照明で撮ってもらった1枚は、プリンセスフォトを申し込んだ人しか手に入らない。僕がキャリッジコースを選んだのは「自分でも同じものが撮れるから」ではない。あの1枚がなくても、我が家は大丈夫だと判断したからだ。 代われると思ったのではなく、なくてもいいと決めた。この2つはまったく違う。

整理すると、こうなる。

  • 変身していく過程 → どのコースでも、自分のカメラやスマホで残せる
  • スタジオでの完成写真 → プリンセスフォトつきのコースを選ぶしかない

この2つを分けて考えると、コースが選びやすくなると思う。

サロンでヘアセットをしてもらっている様子

サロンの中はそこまで広くない。カメラを持っていくなら、広角側が使えるレンズが1本あると窮屈しないと思う。もちろんスマホでも撮れる。 撮影できること自体を知っていれば、あとは手持ちの機材で充分だ。

そしてもうひとつ。写真だけでなく、動画も回しておくといい。 我が家は僕が写真、妻がスマホで動画、という分担になった。その動画を見ながら、妻が翌日以降の娘の髪をアレンジすることになる。髪を結える人が家にいるなら、スタッフさんの手元の動きが分かるように撮っておくと、後日の参考になる。

付き添いは何人まで入れる?

公式サイトには「保護者となる大人の方の同伴が必要」と書いてあるだけで、人数の上限は見つけられなかった

参考までに、我が家は娘を含めて家族4人でサロンに入っている。あくまでそのときはそうだった、という話として受け取ってほしい。気になるなら予約時に確認するのが確実だと思う。

4. ドレスのサイズは身長で決まる。110で予約して、当日100に変えた

予約のときにドレスのサイズを選ぶ。110で予約していた。子ども服はいつも少し大きめを買う癖があるからだ。

当日、スタッフのお姉さんと相談して100に変更した。結果的にこれが正解だった。

お姉さんいわく、「ドレスのサイズは身長とほぼイコールで作られています」とのこと。あとで公式サイトのサイズ表を見たら、たしかにそうなっていた。

単位(cm) 100 110 120 130 140 150
身長 95〜105 105〜115 115〜125 125〜135 135〜145 145〜155
胸囲 49〜55 53〜59 57〜63 61〜67 65〜73 70〜78
胴囲 45〜51 47〜53 49〜55 51〜57 53〜59 57〜63

普段の洋服の感覚で「大きめ」を選ぶと、袖も裾も余ることになる。基準は身長だ。

そしてもうひとつ。ドレスも靴も、当日その場で相談して変更できる。 予約の時点ではおおよそで大丈夫なので、サイズで悩みすぎなくていい。我が家のように当日ひとつ下げることもできる。

靴は16〜24cmの1cm刻みで、色はホワイト。

5. エルサはプレミアムドレスのみ。しかも戴冠式の衣装

娘が選んだのはエルサ(プレミアムドレス)。

まず前提として、エルサに通常ドレスの設定はない。 公式サイトで選べるドレスは8種類で、内訳はこうなっている。

ドレス プレミアム 通常
シンデレラ
アナ
エルサ
オーロラ※ / アリエル / ベル / ラプンツェル

※オーロラはワールドバザール店限定

つまりエルサを選んだ時点で、自動的にプレミアムドレスの料金になる。2章の表の「※」の方だ。キャリッジコースなら29,150円ではなく55,000円になる。

通常ドレスとプレミアムドレスの両方から選べるのは、いまのところシンデレラだけだ。なお、この2つが具体的に何が違うのか(生地なのか、作りなのか)は、公式サイトのコース紹介とプリンセス紹介のページを見た限りでは説明を見つけられなかった。

そのうえで、思っていたのと違ったことが2つ。

ドレスは水色じゃない。 『アナと雪の女王』でエルサといえば、あの「Let It Go」の水色のドレスを思い浮かべる人が多いと思う。でもビビディで着られるエルサのプレミアムドレスは戴冠式のシーンの衣装だ。ターコイズのドレスに紫のマント。娘は気に入っていたけれど、水色を期待していくと「あれ?」となるかもしれない。

もうひとつ、髪型は選べない。 メニュー表にはアナの髪型のイメージも載っていたので、そこから選ぶのかと思っていた。実際はスタッフのお姉さんから「エルサの前髪、左流しにしますよ〜」と説明があった。

これは公式サイトにも書いてある。アリエル、ラプンツェル、アナ(プレミアム)、エルサ(プレミアム)のドレスを選んだ場合は、そのプリンセス用のヘアスタイルになる。ドレスを選んだ時点で髪型も決まる、ということだ。

髪型を自分で選びたいなら、ドレスの付かないクラウンコースにするか、上記4つ以外のドレスを選ぶことになる。

実物はこれだ。鏡に映る自分を見て、固まっているところ。

エルサのプレミアムドレスに着替えて鏡を見る

6. 予約したあと、当日、そして持ち帰ってから

コースを決めたあとに知りたくなることを、時間の順に並べておく。

予約したあと

キャンセルの扱いが公式サイトに書いてある。利用日前日の23:59までに手続きすれば取消料はかからない。 当日0:00以降にキャンセルすると、お申込金の5,000円が取消料になる。取消手続き自体は、利用日当日の朝7:00まで予約サイトでできる。

前日まで無料で降りられるので、先に枠を押さえておいて、あとで考えるという進め方もできる。

行く前の朝

  • 頭髪と頭皮は清潔な状態で来店する。整髪料はできるだけ使わない
  • メイクアップ用品や整髪料で肌への影響が心配なら、利用前に必ずキャストに申し出る
  • 時間には余裕をもって予約する。開始時刻を過ぎると断られる場合がある

朝の身支度でつい髪を整えたくなるけれど、そのままで行っていい。

終わったあと、メイクはどう落としたか

4歳にメイクを乗せることに抵抗がある人もいると思う。その日の夜、泊まったホテルで妻が落とした比較的落としやすいものだったと言っていた。

泊まりなら初日の夜に落とせる。日帰りなら帰宅後になるので、そのぶん長く付けたままになる、ということでもある。

ドレスは持ち帰れる

ここは予約前に知っておくと、金額の見え方が変わるかもしれない。

ドレスとシューズは持ち帰れる。 コースに「ドレス&シューズ」が含まれているというのは、そういうことだ。その日だけの貸衣装ではない。レンタルに5万円と、服が手に入って5万円では、同じ数字でも受け止め方が違ってくると思う。

ドレスのまま1日過ごしてみて

初日はそのままパークに入園した。

ドレスのまま東京ディズニーランドに入園

当日はそれほど気温が高くなかったこともあって、歩き回っても暑いとは言っていなかった。ドレスだから汚れた、ということもなかった。周りを見ても、プリンセスの格好の子はちらほらいる。浮くようなことはない。

洗えるのか

公式には確認できていない(僕が調べた範囲では、洗濯についての記載を見つけられなかった)。そのうえで、我が家は洗濯ネットに入れて家で洗った。いまのところ、色落ちも型崩れも見つかっていない。

なぜ洗うことになったかというと、家でスライム遊びをして、ドレスにべったり付いたからだ。プリンセスの威厳は3日ももたなかった。

7. 4歳はポーズを決めてくれない。でも、それでよかった

さて、意気込んでカメラを持ち込んだ父の話をする。

まったく思いどおりに撮れなかった。

うれしさが振り切れたのと、同時に恥ずかしくなってきたのとで、娘はずっと落ち着かない。ベロを出す。こっちを見ない。変な顔をする。スタッフのお姉さんと「ごきげんよう〜」のポーズまで練習したのに、その面影もない。

ちなみにこの「ごきげんよう」、公式サイトでも「ごきげんよう!と挨拶をしてみよう!」と紹介されている、れっきとした楽しみ方だ。娘には早かったようだけれど。

ごきげんようのポーズを練習したけれど

でも、シャッターを切りながら途中で気づいた。これでいいんだ、と。

きれいに整った1枚は、たしかにスタジオで撮ってもらったほうがいい。でも4歳が4歳らしくそわそわしている時間は、いま撮らないと二度と撮れない。ポーズが決まらない写真の方に、そのときの娘がまるごと写っていた。

自然体では撮れた。だから、我が家はこれで良かったと改めて思っている。

8. 妻は元美容師で、ビビディに憧れていた

ここから先の8章と9章は、我が家の話になる。予約前に知りたい実用的な情報は、7章までにすべて書いた。 攻略情報だけ必要な人は、10章のタイムラインへ飛ばしてもらって構わない。読み落とす実用情報はないようにしてある。

書き忘れていたことがある。妻は元美容師だ。 そして、ビビディ・バビディ・ブティックに憧れていた。昔、あそこで働くことを検討したこともあるという。

つまり今回、あのサロンの椅子に娘が座っているのを横で見ていた妻は、かつて自分がその反対側に立とうとした場所にいたことになる。

そう聞いてから、僕はこの記事を書くために公式サイトを一通り調べた。コースの中身、ドレスの種類、サイズの決まり方、髪型の仕組み。調べれば調べるほど、よくできているなと思った。そりゃ憧れるだろうな、と。恥ずかしながら、行った当日よりも、あとから調べているときのほうがこの場所の魅力が分かってきた。

冒頭で「予約を取ったのは妻だ」と書いた。早朝の枠を狙って押さえてくれた、とも。あれはただ段取りが良かったという話じゃなかったわけだ。

そして今回、娘がプリンセスだった日は、ビビディに行った1日だけでは終わらなかった。

髪をやった人 行き先
1日目 ビビディ・バビディ・ブティック 東京ディズニーランド
2日目 東京ディズニーシー
3日目(誕生日当日) 祖父母の家

2日目の朝、妻は娘の髪をアレンジしてから東京ディズニーシーに向かった。3日目も同じように結ってから、祖父母の家へ。

しかも、エルサ風の前髪左流し+編み込みに寄せたアレンジだった。

どうやって、と思って手元を覗いたら、スマホを立ててビビディの変身中の動画を見返しながら結っていた。

その動画は、妻が撮ったものだった。僕が写真を撮っている横で、妻は動画を回していた。それも、ただ娘を写していたわけじゃない。娘の様子を撮りながら、スタッフさんのヘアセットの手順が分かるように撮っていたのだそうだ。

素人の僕には何が何だか分からない。指の動きが速すぎる。ただ、妻にとってはあの動画が手がかりになっていたらしい。

憧れていた場所の仕事を、動画で何度も見返している元美容師。 その横で、娘は鏡の前に座って順番を待っている。あの朝の光景を、僕はしばらく忘れないと思う。

見比べてもらうと分かりやすいと思う。上が初日、サロンで結ってもらった髪。下が2日目、妻が結った髪だ。

1日目、サロンで仕上げてもらった髪 2日目、妻がアレンジした髪

同じ「エルサ風」でも、当然ながら別物になっている。それでも、前髪の流し方や後ろでまとめる感じは初日の面影がある。

3章で「サロンの中は動画も撮れる」と書いた。あれが、翌日と翌々日の髪型を作る材料になった。

髪を結える人が家にいるなら、手元の動きが分かるように動画を残しておくと、後日の参考になる。 カメラを構えている人とは別に、もうひとり動画係がいるといい。我が家は結果的にそうなっていた。

ただ、僕はそれを「記録」だと思って見ていた。妻は最初から手順を見ていたわけだ。同じ45分を、隣で違うものとして見ていたことになる。

ただ、ここははっきり書いておきたい。あの45分でお姉さんがやっていたことは、動画を見たからといって同じにできるものじゃない。 妻がやったのはあくまで参考にしたアレンジであって、サロンの仕上がりとは別のものだ。元美容師の妻が、動画という手がかりを得て、それでようやくできたことでもある。

元美容師から見たサロンの仕事

せっかくなので、妻の感想も聞いてみた。

「変身する子の相手だけじゃなくて、親や家族の相手もしながらやらなきゃいけないのに、手際がすごかった」

言われてみればそのとおりで、あの場にいたのは娘だけじゃない。僕はカメラを構えているし、妻はスマホで動画を回している。スタッフのお姉さんは、そわそわして動く4歳の髪を結いながら、こちらの質問にも答えて、サイズの相談にも乗ってくれていた。

同じ仕事をしていた人が、しかも一度は働くことを考えた場所について「手際がすごい」と言うのだから、そういうことなんだと思う。

この記事のタイトルに「写真は僕が撮ることにした」と付けた。振り返ってみると、髪も同じことをしていたわけだ。僕はカメラを持っていて、妻は髪ができる。 だから初日にサロンで受け取ったものを、そのまま家に持って帰って続けられた。

これは我が家の事情であって、どの家庭にも当てはまる話じゃない。 妻が元美容師だというのは、かなりずるい条件だと思う。

それにしても、と思う。僕はあの45分を「今日という日」として撮っていた。妻はあの45分を「明日からも続けるための手順」として撮っていた。早朝の枠を取ったのも、手順が分かるように動画を回したのも、同じ人だ。

予約した時点でどこまで考えていたのかは、聞いていない。聞かないでおこうと思う。

9. ドレスは、その日で終わらなかった

3日目、娘の誕生日当日。祖父母の家で夕飯とケーキを一緒に食べることになった。

そこに、娘はエルサのドレスを着ていった。

僕が何か提案したわけじゃない。着ていくのはもう当然の流れという空気があって、娘と妻が率先して準備していた。僕はまた同じレンズを付けて、その後ろをついていった。頼まれたからじゃなく、撮りたいからだ。

「ステキ〜!」

祖父母にそう言われた娘は、うれしくてたまらないという顔をしていた。サロンの鏡の前で恥ずかしがってベロを出していた子と同じとは思えないくらい、堂々としている。あのときは「見られる」ことに耐えられなかったのに、ここでは自分から見せに行っていた。

プリンセスの格好のまま、みんなでケーキを食べて、娘は4歳になった。

誕生日当日、ドレスを着て祖父母の家へ

パークで着るための衣装だと思っていた。でも違った。あの朝サロンで起きたことは、その日で終わらないで、家に帰ってきてまだ続いている。

10. 初日の流れ(実際のタイムライン)

参考までに、我が家の朝の動きを置いておく。

時刻 やったこと
5:15 起床
6:30 家を出発
7:00 ホテル到着
7:10 駐車
7:35 ディズニーリゾートラインに乗車
7:49 東京ディズニーランドステーション着
8:45 ビビディ・バビディ・ブティック開始
9:30頃 終了(キャリッジコース=約45分)
9:40 東京ディズニーランド入園

キャリッジコースなら、朝いちの回で受けても10時前にはパークに入れる。キャッスルコース(約75分)だと、入園はもう30分ほど後ろになる計算だ。

おわりに

プリンセスフォトは、付けたほうがいいのか

タイトルに「写真は僕が撮ることにした」と付けておいてなんだけれど、この記事を「プリンセスフォトは要らない」という話として読まないでほしい。

3章にも書いたとおり、スタジオ撮影だけは自分では代われない。 どんなカメラを持っていてもだ。あれはあの場所でしか撮れない特別な体験で、記念として形に残したいなら、迷わず付けていいものだと思う。

我が家が付けなかったのは、それとは別の理由だ。金額のこと、朝いちで早くパークに入りたかったこと、そしてもらったアルバムを家のどこに置くのか。この3つを考えて、要らないと判断した。カメラを持っていたからではない。

そしてもうひとつ。スマホでもステキな写真は撮れる。 サロンの中で撮影できると知ってさえいれば、機材は手持ちのもので充分だ。「いいカメラがないから過程を残せない」ということはない。

もし2人以上で行けるなら、ひとりは写真、ひとりは動画と分けてみてほしい。我が家はたまたまその形になって、後々まで助かったのは動画のほうだった。

最後に

この記事をまとめるにあたって、「次に行くならここを変える」を探してみた。出てこなかった。コース選びもサイズもタイミングも、我が家の場合はたまたま噛み合ってしまった。なので読み返すと良かった話ばかりが並んでいる。 そのつもりで読んでもらえたらと思う。

ひとつだけ、最後まで引っかかっていたことがある。金額だ。

55,000円は、やはり高いと感じる。予約する前も、支払うときも、そう思っていた。それが少し変わったのは、当日の娘を見てからだ。そして3日続いたいま振り返ると、これはこれで見合っていたのだと思う。とはいえ、高いことに変わりはない。

あの朝の45分は、思っていたよりずっと長く続いた。ドレスは持ち帰れるし、手順は動画に残っている。妻が結える人だったのは偶然だけれど、そうでなくても、ドレスを着た子どもが玄関を出ていく日は何度でも作れる。

スライムが付いたら、洗えばいい。